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硬膜外麻酔による無痛分娩のリスクは?

「Q10. 硬膜外麻酔に副作用はある?」で解説した副作用とは別に、
まれまたは極まれに起こりえると言われている合併症などについて、
学会などに報告された症例をもとにご説明いたします。

①硬膜穿刺後頭痛

背骨の間から硬膜外腔に麻酔液を注入するための細い管を入れる際、
硬膜が傷ついて
脳脊髄液という脊髄の周囲を満たしている液体が漏れてしまうと、
妊婦さんの頭や首が痛んだり吐き気が出たりする場合があります。

症状は産後2日までに生じ、
上体を起こすと強くなり、横になると弱まります。

そのためまずは安静にしていただき、
痛み止めの薬を飲むことで症状を和らげていきます。

それでも症状が軽くならない場合や、
物が二重に見えるなどの特別な症状が見られた場合には、
妊婦さん自身の血液を硬膜外腔に注入して
血をかさぶたのように固まらせることにより穴をふさぐ
「硬膜外自己血パッチ」という処置を行うこともあります。


②局所麻酔薬中毒

硬膜外腔にはたくさんの血管が通っており、
妊娠中はそれらの血管が膨らんでいます。
そのため、麻酔液を注入するための細い管が
誤って血管の中に入ってしまう可能性もあります。

もし血管の中に麻酔薬が多く入ってしまうと、
血液中の麻酔薬の濃度が高くなり、
耳鳴りが出たり、舌がしびれたりといった症状が表われます。

ここからさらに濃度が高まれば、
ひきつけを起こしたり心臓が止まるような不整脈が出たりする恐れもあります。

これらの症状は、
血管の中に麻酔薬が直接入り込まなくても、
体内に投与される麻酔薬の量が多すぎると生じる可能性が出てきます。

この合併症が起きないように分娩中は生体情報を常に監視しており、
万一発生した場合には、
麻酔担当医が治療薬の投与や人工呼吸といった適切な処置を行います。


③高位脊髄くも膜下麻酔・全脊髄くも膜下麻酔

万一、麻酔薬を注入するための細い管が硬膜を突き破ってしまい、
脊髄くも膜下腔に達した状態で麻酔薬が注入されてしまうと、
麻酔の効果が強く急速に表れたり、血圧が急激に下がったりします。

重症では呼吸ができなくなったり、意識を失ったりすることもあり、
生命の危険につながります。

このようなことの無いように麻酔担当医は、
細心の注意を払い管の刺し入れを行いますが、
もし発生した場合には、人工呼吸をはじめとする適切な処置を行います。


④お尻や太ももに電気が走るような感覚

硬膜外腔に麻酔薬を注入するための細い管を入れるとき
針や管が脊髄の近くの神経に触れると、
お尻や足に電気が走るような嫌な感じがすることがあります。

この感覚はほんの一時的なもので、特別な処置を必要とせず治まりますが、
不快さが強く続くような場合は、管の位置を調整しなおすケースもあります。


⑤硬膜外腔に血や膿がたまる

血液が固まりにくい体質の方や、重症感染症がある方は、
非常にまれではありますが、
硬膜外腔に血液のかたまりや膿がたまって神経を圧迫する可能性があります。

万一その兆候が見られた場合、永久的な神経の障害が残ることがあるため、
できる限り早期に手術をして血液のかたまりや膿を取り除くことになります。

これを防ぐため、事前に血液検査で血液の固まりやすさを調べてさせていただいており、
結果によっては硬膜外麻酔による無痛分娩をお断りする場合があります。


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